ある辺境の村での出来事
遠いアラブの隅っこの国で 空に浮かぶ満月を眺めていた
宿の従業員や 護衛の兵士や 地元の人々や 大勢の人々に囲まれて
彼等の話す言葉は分からない
でも 僕たちは 出逢った時から みな仲間だった
ここが部族地帯であったとしても
男達が 皆その手に銃を抱きかかえてたとしても
なのにラジオは伝えていた
カナダ人とアメリカ人が殺されたこと 明日から戦争と言う名の侵略が始まること
そして その戦いに日本も協力するということを
〜 彼の国がいったい何をしたって言うんだ 〜
皆はそう言い 怒りをあらわにする
でも 自分はどうだろう
その時はただ 心の底から沸き上がる 悔しいという気持ちを耐えるしかなかった
この日本という国に生まれた者として...