兄弟都市 Shibam & Kawkaban
Shaharah はとても美しい
でも Shibam と Kawkaban の光景はそれとはまた違う美しさがある
ぜひとも 朝のその美しい光景を見てほしい
そう語ったドライバー マヘドと共に この2つの町を訪れた
〜 Kawkaban 〜
標高 2850m
その高地から見渡す 麓の町
Shibam と その遙か後方に広がる大地の姿は
彼が語った通り 非常に美しく 心を揺さぶるものだった
そして さらに心を揺さぶられたものは この
Kawkaban の町自身の光景だった
低く どこまでも透き通る蒼さを見せる大空に 趣のある石造りの家々が 妙に映えて美しく輝いている
その光景の中を 走り回る地元の子供達の姿
そんな風景を 自分も共有出来る事だけで 十分に満足する自分がいた
ただ 町の中に佇むだけで得られる幸福 〜 シアワセ 〜
そんな感覚に心地よさを覚えたとき この町へ来た本当の意味をみつけた
〜 Shibam 〜
標高 2500m
行きは車で登った350m の標高差を 今度は歩いて下ることにした
Kawkaban から Shibam へ
そこにはそれぞれの町人達が行き交う 1本の石畳みの坂道があった
ひたすら 黙々とその坂道を下りて行く
眼下には遠く
Shibam の村の全景が望め
上を見上げると 岩肌にそびえ立つ
Kawkaban の村が 背後から迫ってくる
途中 出逢った旅行者と町人達
皆 すれ違いざま 挨拶を交わしてくれた
そんな彼等の反応に 自分の心も温かくなってゆく
どれほど歩いたことだろうか
いつの間にか 何も無かった道の周りに家の姿が見え始め
徐々に出逢う人々の姿も増えてゆく
きっと
Shibam の町に入ったのだろう
ほんの30分ほどのトレッキング
なのに 十分この自然を満喫したように思える
町の中に入ってゆくと 特に子供達の姿が目立つようになってきた
彼等の前を通り過ぎるたび 次々と声が飛び交う
カラム(ペン)ちょうだい カラムちょうだい ...
お金ちょうだい お金ちょうだい ...
先ほどまで居た丘上の町の姿と 全く違う光景が 目の前に広がっていた
少しだけ 切なくなった
町の中心地でマヘドと合流し そのままここで昼食をとる事にした
すぐ近くに彼の顔なじみの店があるとのこと
良く知る店ということなのか 料理はとても豪勢で なおかつ味も非常に良かった
食事を頂いていると 料理を運び終えた店の女主人が なにげにテレビの電源を入れた
その映像から 何だか妙な光景が飛び込んでくる
そこに映し出されたのは まさに攻撃を受けるバグダッドの様子であった
とうとう始まってしまったか ...
さらに切ない気持ちを心に抱きながら この兄弟都市を2人後にした
〜
Shibam & Kawkaban 〜
いろいろな感情に満たされた 町でのひととき
しかし この兄弟都市の光景は ココロの中で強く刻まれるに至った